オルソケラトロジーは、角膜形状を矯正するハードコンタクトレンズ(オルソケラトロジーレンズ)を寝るときだけ装着し、日中の裸眼視力の改善を行う、新しい近視矯正法です。2009年に株式会社アルファコーポレーションが、日本で初めてオルソケラトロジーレンズの認可を取得し販売を開始しました。アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど、多くの国でその効果と安全性が広く認められている治療法です。
オルソケラトロジーによる近視矯正の仕組み
装用開始時に平均0.3だった裸眼視力が、1週間後には、平均1.0にまで改善され、その後の視力は安定しています。
**レンズメーカーが日本国内の医療機関で実施した臨床試験の結果
日中のコンタクトやメガネの装着に抵抗がある、コンタクトをしていると乾き目が気になる、スポーツをするときに不便、花粉症の時期は大変…
オルソケラトロジーでは、コンタクトレンズをつけるのは寝ている間だけです。睡眠中にしっかり近視矯正し、日中は裸眼で快適に過ごせます。
オルソケラトロジーレンズの装用に適しているか、近視の度合いや眼の健康状態を調べる「適応検査」を受ける必要があります。適応検査で問題なければ、院内のトライアルレンズを装用していただきます。短時間ですが、オルソケラトロジーの効果が体感できます。
*所要時間:約60分~90分
個々の眼の状態に応じた「専用レンズ」をお試しで装用体験できます。お試し期間中の専用レンズの使用料、装用開始から1か月間の検査費用を含みます。お気軽にお試しください。
*お試し装用に満足されなかった場合、費用を返金いたします。ただし、レンズの返却をいただけない場合は返金できません。
治療の継続を希望する場合は、本治療を開始します。治療を続けている間は、医師の指示に従って定期検査を受けます。(3ヶ月に1回が目安)定期検査では、視力、角膜形状の検査、レンズの検査などを行います。1年間の定期検査費用、専用レンズの破損交換保証(装用開始から1年以内、片眼につき1枚限り)、専用レンズの処方交換保証(装用開始から3か月以内、片眼につき1枚限り)が含まれます。
3か月に1回程度、定期検査を行います。レンズの買い替えの目安は2年毎です。レンズの買い替え費用、紛失時費用は33,000円/1枚です。
近視は、眼球の奥行きの長さ(眼軸長)が伸びてしまうことが原因の1つと考えられています。眼軸が伸びると、本来網膜上で合うはずのピントが前の方にずれてしまい、遠くを見たときにぼやけて見えてしまいます。近視の進行を抑えるには、眼軸の伸びを抑えることが有効です。眼軸はいったん伸びてしまうと元に戻すことは出来ません。近年の様々な研究によると、オルソケラトロジーレンズを装用することにより、近視の原因である眼軸長の伸びが軽減されるという報告がされています。
特に欧米や中国を中心とした海外では、未成年者に対して近視進行抑制を目的として積極的に処方されるようになっており、その効果や安全性についての成果が発表されています。今後ますますオルソケラトロジー普及は進むと思われます。
1.オルソケラトロジーによる視力矯正には限界があり、強度の近視や乱視の方には適応にならない場合があります。
2.オルソケラトロジーレンズは就寝時装用をおこなうことで裸眼視力を補正するレンズですので、就寝中のみ装用します。
3.レンズは適切に装用されないと目的とする裸眼視力の補正を得られません。
装用を中止すると数日で裸眼視力が低下します。
4.レンズを適切に装用しても、角膜内皮細胞の減少や巨大乳頭結膜炎などの眼障害が発症する恐れがあるので、自覚症状の有無にかかわらず、定期検査を必ず受けていただきます。
5.レンズを装用することにより、角膜潰瘍、角膜炎、角膜浸潤、角膜血管新生などの眼障害の危険性が高くなります。そのため、眼脂、充血、涙液過多、異物感、視覚の変化といった異常を感じた時や、レンズの破損に気がついた時は、直ちに装用を中止し、速やかに眼科専門医の受診が必要です。
6.レンズやケア用品の取り扱い方法を誤ると、角膜潰瘍などの重い眼症状を発症し、失明につながる恐れがあるので、レンズの洗浄や保管は取扱説明書に従って適切に行う必要があります。
7.健康状態の変化によっては、眼科専門医の判断で装用を中止したり、装用時間の変更を指示したりする場合もあります。
8.眼科専門医がレンズを検査し、継続して使用不可能と判断した場合は、その指示に従ってレンズ交換をしてください。