マイオピン治療

近視の進行と眼軸長の伸展

子どもの近視は、主に眼球が楕円形に伸びてしまう(眼軸長が伸びる)ことで、ピント位置がずれることにより生じるケースが多くあります。

近くを見ることが習慣化してしまうと近視になりやすく、一度眼軸長が伸びてしまうと戻ることがありません。そのために眼軸長の伸びを抑えることが、近視進行を抑制するためには重要となります。

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低濃度アトロピン0.01%点眼薬の効果

低濃度アトロピン0.01%点眼薬を2年間継続した結果、重篤な副作用報告はなく、近視の進行を平均約60%軽減させるという、統計的にも臨床的にも有意義な効果が確認されました。

オルソケラトロジーレンズは・・・・

アトロピンー0.01%:2年に渡る近視進行度 → 平均ー0.49D

薬効成分なし(プラセボ):2年に渡る近視進行度 → 平均ー1.20D

※すでにある近視を治すものではありませんので、治療を行った上で十分な効果が得られない場合があります。また、近視の進行が完全に止まるわけではありませんが、少なくとも2年間継続して使用することで、何もしない方と比べて近視の進行を軽減できたという報告に基づいています。

マイオピンの特徴

低濃度アトロピン0.01%点眼薬マイオピンは

  • 副作用がほぼ皆無の良好な近視進行抑制薬です。
  • 近視進行を平均60%軽減させると言われています。
  • 日中の光のまぶしさに影響を及ぼさないため、サングラスもほぼ不要です。
  • 目の遠近調節機能(手元を見る作業)に殆ど影響を与えません。
  • 近見視力の低下に殆ど影響を与えず、更に累進屈折眼鏡も不要です。
  • 毎日就寝前に一滴点眼するだけの、非常に簡単な治療法です
  • 点眼薬は1本・5mlで両眼に使用し、1か月の使い切りです。

マイオピンの副作用について

配合されている成分のアトロピンには瞳を開く作用がありますが、マイオピンはその濃度を下げているため影響はほとんどありません。朝方に薬の効果が残った場合などに眩しく感じることがあります。その場合は点眼を少し早めの時間にずらすことで改善できます。

眼の調節機能(ピントを合わせ)には殆ど影響がなく、本を読んだり、字を書いたりするような手元を見る作業には影響をあたえません。

マイオピンは GMP(医療品製造管理および品質管理基準)準拠の工場で徹底した管理の下で製造されています。シンガポール国立眼科センター(SNEC)の研究では、アトロピン 0.01%の安全性及び効能について、2 年間点眼を継続した後の結果として以下のように報告しています。

  • アレルギー性結膜炎、皮膚炎の報告はありませんでした。
  • 眼圧に影響はありませんでした。
  • 白内障を形成するとの報告はありませんでした。
  • 点眼終了後も目の調節機能の低下や瞳孔がひらき続けるという報告はありませんでした。
  • 電気生理学上、網膜機能に影響を与えるという報告はありませんでした。

治療の対象となる方

6歳から12歳まで、近視が軽度から中等度(-1D~-6D)までの児童

治療方法

毎日必ず就寝前に1滴点眼します。

  • 点眼薬(1本・5ml)は両眼に使用して1か月間の使い切りとなります。感染予防のために、残っていても廃棄します。
  • 近視進行抑制効果のためには、少なくとも2年間以上の継続が推奨されています。
  • オルソケラトロジーとの併用で、より近視進行抑制効果があるとのデータも発表されています。

費用

※本治療は自由診療となります。保険診療や子供医療助成制度は適応されません。

治療開始から1か月後に検査、治療の評価を行い、以後3か月に1回のペースを目安に通院していただきます。

  • 検査、診察費 2,000円(税込)
  • マイオピン1本 3,000円(税込)

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